秋のライト

年の半ばまで上昇し続けていた株が下落してきている。日差しは、まだ、強さをはらんでいる10月。サイゼリアまで行きたくなる足をこらえていた。アパートから見えるほどの距離なので、つい行きたくなるが、癖になるとまずいので行かないようにして、自分でハンバーグを作ったりしている。ミラノ風ドリアを昔はよく食べていたが、ランチもかなり安いと知り、味をしめていた。しかしただ、特別美味しい何かがないと行かないのかも知れない。夏に一度行くと、かなり冷房が効いていて、シニアには堪える北極のような寒さだった。まあ、そんなことはでも、どうでも良いのだが。今はドル預金というか、ドルで預金をしたほうが、利率が数百倍高いのである。しかし、そのことは知ってはいるのだが、この円安で、ドルが買えずにいる。しばらく、もう、その上昇したラインを見上げたまま、二ヶ月ほどである。瞬間的に下がることはあるのだが、トランポリンのように次の瞬間にはもとに戻っているのである。この状況が続くのであれば、ドルは諦めようかとも今は思っていた。外国から、海を超えて、今は日本の株に資金が流入しているから、そこに入れておけば同じようなものなのである。夜道の上を、そんなことを考えながら歩いていた。流れのない川の水が、鏡のように、今日は見える。生きていることについて、時々考えた。理解したいと、いつのまにか思っていた。明かりのいくつかの数を数えながら。