霊との生活
特に何も考えていない。雨が、さっきまで、降っていた。ベランダのオーニングの問題が浮かぶ。雨が溜まって大変だった。また、霊が騒いでいるが。誰も信じないことを良いことに、霊はいつものように調子に乗っている。この霊、頭の中に取り憑いてくるのだが、霊によって取り付く部位は異なるのだと、最近気づいた。この霊の場合は頭なので、何を考えるにも面倒だった。そもそも霊のいない状況にいられるというのが普通で、今は特殊な状況に置かれているということに気づかないぐらいに慣れてしまった。それで怒りを感じているわけだが、その、霊に。雨はもう止んでいる。フィッシュマンズの、音楽ではないような独り言のような曲が流れている。冬の気配を、感じさせられているような日々だった。