暑くなかった7月の日

午前0時を過ぎて、ようやくカギが開くようになったらしかった。不動産屋に行くと、スマートロックだから、それは、そういう設定らしい。わざわざ、夕方に取りに行った意味がなかった。前日に万一火災でも起きたりしたら、誰が責任をとるのかという問題になるからだろう、ほんの数時間の間ではあったのだけれど。今日は少しだけ僕は涼しかった気がした。僕は、冷房をつけなかったからだった。冷房をつけないということだけで、電気代は一気に削減できるうえ、扇風機などはいくら回しても、それが大きくかかった覚えはないのだけれど、明日からは、また、暑くなるのだという予報が出ていた。

いつものような電力逼迫アラートは出ていない。西の電力会社からの融通があるらしかったが、電気代は来月から値上がりするのであって、そのことを請求書が来る前に言う者は誰もいなかったが、僕は十分に知っていて、金額の内容を理解していた。自転車で走ると、風はぬるく、その爽快さは何も感じられなかった。公園には、昔のように遊ぶ子供の姿は見かけない。今日はそこまで暑いとは僕は思わなかったのだが。