存在するいつもの道を、光学治療を受けにいくために体は歩いた。ぽすれんで借りたミスチルのニューアルバムには、気になる曲が2つだけあった。昔は、全部良いと耳に感じさせられたものだけれど。こっそりとアトピーなのにビタミンDを処方してもらっているが、ステロイドよりはよく効いているような気がすると道を歩きながら考えていた。しかし頭には急落した株のことがちらつくので、その、ニューアルバムやこれから買う株のことについて考えることにしていた。今見放されていたり注目されていない銘柄を仕込むのはなかなか難しいが、しかし、それなりにリスクがあり、今回はポジションを取りすぎたということがすぐに頭に浮かんだ反省点だった。しかし今日はそのようなことを思うにもまだ寒い。このような失敗を理解することで、咀嚼し、長期的に投資できるような銘柄を選定していかなければならない。そうはいっても入金力はないので、しばらく目を閉じて傍観するしかなかったが。
暴落が起きたり、急に米長期金利が下がるなどの転換点が無いことには、触らない方が得策だった。というよりも、それを見込んで年始にこのように構築したポジションなのである。いつものカーブでは、まだ枯れたままの草が倒れている、進入禁止の囲いがしてあるのだが。年を越して二ヶ月たってもパウエル議長からの利下げの兆候は見えず、地銀や高価格帯セクターの決算はひどい数字にさせられていた。だから、日本で会社でもやってもらったほうが楽にはなるのかもしれないな。夏はこの道を歩いたときにはヘビを見かけた気がする、僕は近づきはしなかったけれど。つまり利下げを待つしかなかった。乾いていた大地に雨が降るようにして、サボテンに花がさくのだと思う。知らない人の家に立てかけてあるスケートボードが3つ。盗まれることを、昔実家にいたときは心配したけれど。目黒あたりで生まれ育たなくてよかったと、曲がる時に広がった景色に思う。車は横断歩道に立っていても止まらなかった。まだ、芽の出ていない畑の平らな土。屋根の上のよく晴れていた空を見ていた。あまり考えないようにしようと思った。夏の間は暑かった道を行く。