
ステロイドとコレクチムを併用することで、少しだけ症状が回復しつつある。治るのではないかと思うけれど、意味がなかった。春先は、ただ、どうにかやりすごしたいと思っている。バリア機能が下がっているので、強い薬を塗ることができないが、薬漬けであるということに変わりはなかった。だから、どうにかしたいと思っていた。見えない、一つの、思いを。南千住に、今日は出かける。特に目的もないのだが、竿を出せる場所があるのかを探していたのだ。でも、そんな場所は、あるわけでもなく、僕は歩いた。川はいつものように広がっているのだが、釣り人の姿は無い。夢の魚の姿を手にして見ている。網を忘れてきていることに気づいている。僕は最近は脱カフェインで、副腎をいたわっているのだ。でも、なぜか寝付きが悪くなっているのは、昼の間の活力の低下によるものだろうか。思いながら何かのあるであろう方へと進んだ。ツツジが、雪のような色で咲いていて綺麗だった。でも、それを桜のようには見る人はいない。それは不思議なことだった。列を作って桜を見る人はいるのに、ツツジを見る人がいないのはおかしいように思えるのだ。でも、花が咲けばそこに人が来るという発想は必要ないのだ。それにしても、どこまでも続いていくツツジの垣根。僕はその景色を見ていた。そして歩いていた。

何かを確かめていたのだ。季節を告げたものとしての色に。何も、今は覚えていなかった。季節を告げたものとしての色に。買っておいた、エメマンの栓を開ける。明日はどんな日だろうと、思う。向こう岸は楽しげに見えたのだ。そんな風に、誰かのことも知りたいとは、思うことすらもなかったが、最近は、糖分も控えるようにしている。それも副腎をいたわるためだった。体調が改善に向かっていると信じていた。冷たい、少し風が吹いていた。今日も僕は生きていた。僕は食べることを改善することは、難しいことではない。そして僕は、明日は何をしようかと思うのだ。帰り道にスーパーに寄ると、僕は、妙に脂っこいように見える商品が並んでいるように見えた。その一つを手にとって、食べてみようかと、僕は思う。季節外れだが、重みのある、僕はドーナツなどを。つくねも、一本百円と、かなり僕は安い。僕はそれらをリュックに入れて帰ったのだ。
