セブン弁当

梅雨に入ったと思ったら、そこまで雨はふらず、今年はそこまで雨はふらないのか、などということを考えさせられていた。最近は飯を作るのも面倒だったが、たまの弁当で、気分を入れ替えている。街の弁当屋を色々回ったが、セブンの弁当のクオリティには辟易してしまった。弁当というよりも、すでに手の混んだ料理のように感じてしまうのである。

なぜセブンの弁当はおいしいのだろうか。その弁当は明らかに、昔セブンで食べていた弁当のクオリティとは一線を画しているようだった。当時はカレーでも、ルーとご飯を別にしたものでさえ販売されていなかったような気がするほどの、やる気の無さだった。中華料理の弁当の種類が多いというのが、まず、目につく。地味で華は無いが、中華は料理としては一番オーソドックスであり、美味しさが感じられる料理なのである。しかし、味付けは繊細で、工程も多く作るのが面倒だというのが弱点であり、弁当を専門とするチェーン店であったとしても多くの街の弁当屋では同じような中華の弁当は販売されていない。マー坊豆腐丼は、特に、美味しかった。しかし、野菜や鳥を中心とした料理自体の原価を考えると、セブンは、相当な儲けを叩き出しているようにも思えるのである。中華とは、そのような料理だった。あとは、ハンバーグ弁当。これはどこにでもありそうであったが、主観もあるかもしれないが、うまかった。

僕は最近そんなことを考えている。中華専門の弁当屋というのはあまりない。そこを突いたのは街の盲点であり、セブンの販売努力のなせる技なのだろう。雨の降る日でも、僕はまた足を向けさせられてしまっていることだろう。