高校時代のスナップショット

やけに肌寒い道を歩いて、家に特に何もすることもなく、帰った。僕には成功した友人が3人ほどいたことを思い出した。彼らのことを、思い出させられながら。そして、その一人は、今は海上日動で働いている。何人かの子供をもうけた彼は地方で穏やかに暮らしているのだという…。彼が、高校時代、僕にうるさいことを言ってきたことをよく覚えている。僕は、当時すでに、学業での成功はほとんどあきらめかけていた。彼がサッカー部に所属していたフォワードだったことを、僕はよく覚えている。勉強もよくできたのに全国大会に出場したメンバーになった彼を、関係者は、あまり快くは思ってはいないようだったが。そして、それは、テレビを見ている時に、解説者の言葉でわかった。高校にはスポーツ科もあって、そちらのメンバーを、彼らは推したかったようである。高校時代、僕はといえば、どういうわけか精神的に厳しかった。恐らく、成長期だったので、不安定な精神病の気があったのかもしれない。同じ部活で、日本代表のメンバーになった男もいた。彼のプレイは見たことがなかった。僕が所属している間は、ずっと、ベンチで、療養していたからだ。