タイ、シュノーケリングツアーの面々と

僕は朝、少年の運転するバイクの後部座席にいたのだった。照れくさそうに彼は下を向いていた。そして、帽子をかぶっていたのだった…。歳は20歳そこそこ。本当に会社の後輩とも言えず、このコンビは奇妙な取り合わせだった。彼は僕にどこから来たのかを、聞いてきた。日本だと、僕は答えた。歳を彼に、それから聞いたけれど、英語がそれ以上はわからないようだった。僕の、スピーチ能力の問題だったのかもしれないが。
2キロとはいえ坂を上がったり下がったりしながら、バイクはフェリーが着いた港に着いた。そこでは何人かの欧米人カップルが僕を変なものを見るような目で出迎えてくれたけれど…。パッと見は若者の貧乏旅行者のように見えた彼ら。30代中盤ぐらいだろうか。ハワイに行く金もなく来たという感じで。しかし、多くはアメリカ人なのだろう…。目的を考えると、よくわからなかった。僕と同じくらいの歳なのかもしれない。しかし、10年前、フランスに出かけた時もそうだった。宿をともにした人は近いくらいの歳の人だった。どこの国でも同じようなことを考える人に出会うというか…。
ツアーは、出発する前に、スタッフ紹介などがあり、英語で回る湾についての説明をしてくれた。全く聞き取れず、ランチをどうするのかさえ、しかし、よくわからなかった。