流れていく休日の時
ランチはいつも違う店で僕は食べるようにはしているのだが‥。同じ店で同じものを食べていると、ほとんど味を感じられなくなってくるというところが実に不思議だ。実家などではありがちだが赤坂で感じるそれは顕著ではないとは全くいえない。だからいつも、例えば同じ店では食べてはいないものをたのむようにはしているけれど。しかし、頭の何処かでいつか食べたその味の感覚を覚えてしまっているのだが、逆に知らない味を感じとると、気持ちがとても高ぶってくるのを確かに感じるのだ。それは、味の良し悪しを越えているようにも感じられた。知らない異性と出会えた時の高揚感のようなものかもしれない‥。
いつも通っている道とは違う道を選んで歩いてみること。デザインを考える上で、そのような意識的な行動はとても大切だ。アイデアには常に新鮮な刺激が求められ、そう考えると、ラジオやテレビというものはCMを除けばほとんど同じ情報がながれないので、非常に有益なメディアだと認識させられる。流石に休日も聞き続けるのは心理的に疲れさせられてしまうけれど‥。
今のデザインの仕事は、集中力と隣り合わせでなされるが、前もそうだったが今はもっとそれが必要なように思わされる。すべては、今どこのデザインをするのかを、選ぶということから。そこからはじまって、デザインされるのだろう、それは、日常生活でも言えることなのかも知れない。今の自分にとって労力を注ぐべき行為はなんなのかを、曖昧にしないで、正面から取り組んでいきたいというふうに僕は感じるのだ。