水路脇のコンビニと風

部屋を出ると、風が昨日に比べて冷たすぎた。チャリでベルクスに出かけることにも気が引けた。なぜそうする理由があるのかを考えてみたけれど、肉と魚の鮮度が他とは違う気がするのだった。昨日、ららぽーとで見かけた栃木産の野菜は、僕の想像を超えた粋の良さだったけれども…。キャベツの大きさも大根の太さも、近所で見かける倍の大きさはあった。ただ、味がおいしいのかどうかは、食べてみなければわからなかった。そのような、バットのような大根も、バスケットボールのようなキャベツも、昔どこかの通りで見かけたことがあるような気がしたけれど、詳しくは思い出せなかった。そして、僕はチャリを出し、通りを走り出したのだ。セカンドストリートで購入したユナイテッドアローズのダウンジャケットも、もう、年季が入っていたが、クリーニングに出したのもあり、着つづけようと思う。現行のユニクロのものより、おそらく、暖かさは上だろう。毛の割合が高いというのもあるし、毛玉ができたり破れるような素材ではない。あらかたの調べはついていたんだ…。

そして少しだけ疲れていたのだ。店につくと、正月料理が並んでいたが、かなり高いし、腐る可能性が今入手するとあった。買うべきではない。今は、ペイペイの、キャンペーンもやってはいたが。ブリは飽きるほどに見かけるが、サンマは、現れること無く姿を消した。僕はブリはそのままでは食べにくい魚なので、面倒であり、味もサンマのほうが上に思えるのだ。

スーパーにサンマが並んでいた頃のことを時々思い出す。初期の頃は、やや高値だが、さばいて、刺し身にすると美味しかった。それは、パック売りのものでは、味わえない味だった。そう考えると、美味しい刺身というのは、どこに行けば食えるのだろうと思ったりもする。シンプルな料理だが、味はその調理法にもよるような気もする。しかし、その味の店による違いを感じたことはなかった。やがてサンマは値を下げ、やや黒ずんだ冷凍サンマが店には並んでいたものだった。ただ2014年頃にはもう、それらはそこまで出回らなくなり始めていた気もする。そして、僕はチャリをこいで帰った。何かを考えるのにも疲れていたし、寂しかった。金や健康を含め、いろいろなものが最近僕の周りからは失われていた。