ベトナム、アイフォン、そして戦争

[sl[slideshow_deploy id=’1287′]

アイフォンを修理しに、今日は、池袋へ。地下道を歩いていると、昔目にしたような女がそこには。日本という国の空の下で、どこか相手を挑発するようなスリリングなファッションを見られるのがこの街の特徴だが、彼女たちが一旦渋谷に出れば、バカモノ扱いされてしまうという危険性もそこには一様に漂っている。あまり大きな声では言えないが、この街ならではのことだろう…。しかし、今回もアイフォンは修理不能とのことで、吐露することもできず気落ちした僕は、ドトールでカプチーノを注文。それは、ドトールが奏でる詩歌のようなものだろう…。総括したところ、以前修理に出したとされるバッテリー屋に非が有ることは否めず、豆の匂いをかいで、それでまあ、昔ナンパしていたことのある通りを少し歩いて、涙で目をにじませながら帰ってきたというわけだが。ヤフオクでの出品者に連絡を取ると、なんとか、その人の前にもオーナーがいるらしく、親切に連絡をとってくれるようだった。そのメールの文面から、なんとも言えない人間味のあるやさしさのようなものが、口の中には広がった。ただその業者がわかっても、連絡をとっても、非正規業者ゆえこちらに対して誠意のある対応をしてくれるのかどうかは、全く何も、みえないのだが…。

ベトナムの喫茶店でコーヒーを飲み終わると、近くの郵便局へ。ついでに、教会も見た。ベトナムの、どうということのない観光スポットだが、アフガニスタンもそんな感じかもしれない。ただ、目にとまるような精神性を感じさせる作品は美術館にはなかったが。タクシーに乗って、そんな、美術館へ。運転手はこちらがベトナム語で話すと馬鹿にしたような態度をあらわにした。でも本当に通りにいたシクロの運転手は老齢の人が多かった。彼らは南ベトナム軍側のインテリだったことが多いという…。そういう経緯で、保険金だとかひどい目にあっているのかもしれない…。そこも、安くて大した額の入場料ではなかったが、タクシーの運転手も、それ以上になんでも無いような、ただの、おっさんだった…。入場時間ぎりぎり。作品のモチーフに感じられるように、この国がある意味戦争国家だと言えるのは、歴史を遡ればといったところだろう…。ただやはりヨーロッパやアメリカに行かなければ見られない格調高い作品というのは確かにある…。建物自体はフランス時代の面影がプンプンとしたモダンな作りだった。やはり内容としては戦争を題材にした現実的な作品が多いのだが、彼の地のほうが、アートの歴史は長いし、精力的にやられているということがある。それからまだ、人形劇の上演まで時間があったので、歩いて、僕は喫茶を探した。ちょうどよく、小綺麗なところがあった。現地の若者が経営しているのかもしれないような、外観。何人かで金を出し合えばこういった店はベトナムでは出せるのかもしれない。美術館を出た僕はまたタクシーに乗り、一人、気になっていた水上人形劇を見に出かけた。そしてチケットを、そこで、買った。