道端に落ちていたもの

夜風に吹かれながら、昔見たことのあるもののことを思い出す。僕の少なかった仲間のこと。きっと楽しかった。そしていつも街に集まっていたのだ。街には知らなかった何かが、いつも、あった。思うことを忘れた僕はいた。祈りはそこでまだ見たことのなかった夢だった。どこかの映画館の中で見た外国の映画みたいに、曖昧なものとして思わされた。僕のその時間のどこかで見かけた靴みたいに、赤だったり、古くなった、そのデザインを。