マルセイユなどでの食事

昔僕は、マルセイユのホテルで何泊かした。併設されたカフェで、朝、パンとコーヒーを取ると、糞美味しかったことを覚えている。なかなか、普通のレストランや街中では味わえないローカルな破壊力がそこにはあった。つまり、人の手による所作がそこにはあるものなのだと気付かされた。そしてそれを食べ、ニースに向かう列車に乗るために駅に行くと、チケット売り場ではおばさんから冷たい人種差別を受けたのだった。

客車には、皆、席も守らず適当に座っていたが、日本人だったので、いた人にどいてもらった。このようなことには几帳面なのである。座っていたおっさんはどこかに消えた。金を払っていたのかはわからない、明らかにそのような動揺感を感じさせられた。さらに犬まで走りまわっているというのに、可愛がれない自分の気質に歯がゆさを感じた。そう思っていると、電車はニースに着いた。

マルセイユの、帰りは、夜だったかと思う。ニースでも、やはりローカルな料理が美味しいと思った。牛乳だとか、パンとか。そういったものに巡り会うことは意図していたとしても稀である。バスに乗って、そこから、空港に行った。確か、パリのボーヴェ空港のサンドイッチも美味しかった。waterの英語の意味も理解しない、店員の前で、それを、むしゃむしゃ、食った。