電光看板の街

少し外に出て、表参道に行ったが寒かった。月末だったというのに通帳記入も忘れて。新しくできたギャラリーで、ある作家の作品を鑑賞、しかし、そこまでスペースは広くはなく隙間風が冷たい。やはり2月はどこに動くべきでも無い。人は通りに溢れていたのだけれど。振り返った空間のサステナブルな作りは、よく見ると掘っ立て小屋で、ここまでくれば逆にそれは貧素に見えてしまう。通りの空には動画の電光看板が見えた。ハチ公前のそれに比べても、全く見劣りしない美しくて大きな電光看板だった。コストも安いのかもしれない、それは。なにも、テーブルにはパンフなどはない。無料なので、人の多く出入りしていたスペースの、外にもやはり同じように動画の液晶が。そこに飾られていた花の作品を見る。巨大なモニターは防水仕様のようで、それはいくつもあった。そして、僕はそこに立っていた。2月後半とはいえ冷え込みが厳しい、そう思いながら、着いたばかりの街を後にした。