今日の川

雨はいつの間にか止んだ。太陽は地球の裏側だった。風も無く、音も無い。電車の音もしない時間が流れる。角を曲がるといつも見ていた故郷の街があった。賑やかだった通り、友達がまだ、そこにいたあの頃。僕は、でも、いつもそこで夢中でCDを選んでいたツタヤもなく、その前を通り過ぎた。そして、今日も暮らすこの街を歩いた。誰も知る者のいない、誰がどこからやってきたのかもしらない街を。風が吹いた。時々訪れる図書館。期限の中では、社会人では到底読みきれない色々な本。本の中では、物語が語られ、僕はその中をさまよい、本から、また出てきた。すると、街は季節がまた一つ過ぎた。その度に読んだことを僕は後悔するのだった。

自転車に乗ってみると、また、修理したはずのタイヤがパンクしていた。そして、やはりチューブを交換する方が早かったといつものように後悔するのだった。