遠い思い出

昨夜サッカーの試合を見ながら、昔徹夜で仲間とゲームしていた頃のことを思い出していた。確かなことの何もない日々の中で、握っていたコントローラーと、深夜の自販機にジュースを買いに行って、帰ってきた時の思い出。それはサッカーのゲームだったのだが、非常に持ち主は強く、二人がかりでどうしても勝てない僕らがいて、やがて、それから、眠くなると、その友人の部屋で力尽きて寝ていたものだった。彼に勝てることもなく、朝がくると僕らは友人の部屋を出て、まだ昨日の疲れの残っていた体で部屋に自転車を走らせていた。あの時間が意味していたものは何だったのかは最後までわからなかったけれど、部屋に着く頃には太陽は空にあがっていた。それから、最後まで話したことのなかった近所の人たちとすれ違いながら、アパートの部屋にふらふらと僕は向かったものだった。