
私は昨日はsと青山で。会田誠の展示を見たあと、ブルーボトルへ。会田は、昨日は初日だったのでとても混んでいた‥。でも、私はそういう初日の新鮮な雰囲気というのはわりと初めてだった。作品の方は主に卑猥な感じだったが、無料で見るには美術館レベルの、かなり充実した内容。私がなぜ彼の作品が多くの日本人に評価されたのかを考えると、それとは対極的に、恐らく自国の文化へのシリアスな批判性があったからだろうと考えている。
それは原爆やゼロ戦の絵でも、私はうかがい知ることができる。海外で言うところの、戦後の作家。キーファーやポップアートの作家の作品でも私はその精神を感じ取ることができる。もうそのような現代風のアイロニカルな表現は、批評家にとっても、私にとってもすでに古いものになりつつあるわけだが‥。今の時代は早すぎる。今はもっと、テクノロジーや自然環境に即したような、グローバルな視点を持つスタイルの作家が私の中では主流なのだ。
私が最近出かけた横浜トリエンナーレでも、それはよく感じ取られた。今はそういう意味でも、どのような作家がどうという視点を持つこと自体が、私や表現者の中ではすでに超越されていると考えている。私は、それはネットが普及した今はもう、良し悪しを問うような話の内容ではなく、そのどこか多くの意味ありげな作品には、鑑賞者にとっても国籍を問わないような感覚のする傾向があるようにも感じている。
そしてその後、人の多い通りの、近くにあるブルーボトルコーヒーでブレンドを注文。どの店員も実にていねいな接客だった‥。しかしその分、やや長めの列ができていた‥。その味はと言うと、かなりの酸味がある味。昔ながらの喫茶に入るとベテランが出すこのようなコーヒーと出くわす時がある。まわりは韓国人だらけ。しかも若かった。肌色のコートを着た女性が、意味ありげに前に座っていたのをよく覚えている。