ミトーツアーと、女たちの手

[slideshow_deploy id=’1303′]

ベトナムで僕は、それから、飯を食った。場所は、はちみつ園のようなところ。若いのかそうではないのかわからないような女性たちが、そこで、飯をセッティングして僕たちを待ってくれていた。小柄だが、スタイルはおそらく、誰もが良い。太っている人自体あまり見たことがなかった…。エレファントフィッシュに、追加料金で、加工して出されたピンク色の果物のジュース。その、どれもが、フレッシュでうまかった…。しかし、テーブルを同じくしたインド人とドイツ人のカップルがあまり食わず、たいらげるのはけっこう大変だった。サバイバル感もどことなくあり、あまり、高齢者向きの国ではないのかも。しかも、どうも香草の消化が悪いので、食い気自体がなかなか先行しない。でも、こんなに安いのに正月料理のようなごちそうで、来た甲斐自体はあったものだった。ただ、スタッフの女子の対応は、エイチアンドエム並みに一様にスレたご様相で…。どこか見ていて、ヒステリックだった。タイあたりなら、こんなふうにUK的に曇った顔は、おそらくされなかった…。個人的には、ベトナムのおばさんや女性は、全然嫌いではないのだが…。

それから、ぼんやりと周りを歩いていた。ツアー客のベトナム人の若者と話をして、少しうちとけていた。こういった場所でこそ、何人だかわからないような女の子と、仲良くなっておくべきだったのかもしれなかったが。無意味にナンパな男だとは思われたくはなかった。お母さんが一緒だったりもした。それからまた船に乗り込んで、次は、ココナッツキャンディ工場へ。しかし、こういったものを見るのは初めてだったが、薪であぶっていたりと、それは非常にアフリカ並みにアナログな仕掛けで作られているものだった…。僕はここで作られたキャンディは買わず、別のものを買ったが、それが、非常にクセのあるキャンディで、今も棚にはそれが残っているという次第。その時は、一口目は確かに美味しいと思ったのだが…。今度行ったときには皆に習い、現場産のものを買おうと思う。

それからぼんやりと土産物を買っていると、今度は強烈なスコールが降り出した。屋根の一部が吹き飛ぶほどの、強烈なスコール。風が吹き、僕は暇なのでそこでサソリの酒に、口をつけてはみたけれど。普通の酒の味だった。ベトナム戦争時にはなされた、毒蛇やサソリが、いまでもかつての戦地には生存しているらしい…。ここ、ミトーも、例外ではない。ちょうどそこからは、期待の川下りの予定だったのだが…、漕手のおばちゃんたちも舟から降り、小屋に引き上げてきた。それほどに、雨が強かった。急遽、カッパを買って、船に乗り込む。雨脚が弱くなってきていた合間に。