湿度の日記
今朝辺りから部屋の湿度も高まり、外の景色も少しだけ霞んで見えたような気がした。あと数日もすれば6月である。僕はというと、いつもと変わらない日々を送っている、少しだけだぶついたような肌を感じながら。でも、カラオケに行ったら、ひどい疲勞を感じてしまったのだ。酒を入れて歌うということがここまで体力を使うことなのかと思わされた。僕は店を出て、トイレの鏡を見ると、クマが凄かった。ただ肺は、なんとなくすっきりしたような気がしたけれど。思っていた何かを口にすることの無い日常の中で、それを叫ぶということの重要さはあるように思えた。遠くで、ボールで遊んでいる子どもたちの姿と、その後ろを流れていた川。僕の子供の頃の記憶を思い出させる、2、3歳の頃であってもよく覚えていたその日々を。見ていたテレビに関しては、僕は良く覚えていなかった。やはりイリュージョンなのだということは感じていたのかもしれない。僕は今でも覚えていたことを書いていきたいと思うのだ。例えば、この間池袋のルミネで見た店の中は、たしかに、子供の頃に見ていた何かを思い出させた。少し埃の積もったような、窓の外に見えた屋上の床。そして、二等辺三角形のような形の、店の中の構造など。明らかに、でも、それは見たことがあった気がした。それがどのような意識につながるのかを、僕は今はまだ、思い出すことができずにいるのだが。
ただ、その地下には巨大な水のある空間があったような気がしていた。それとも、ほかの場所だったのかもしれない。僕はそうして見ていることだけを感じていた。何も意味など無いのだ。その、でも、イメージをすることも無いままに、僕は、一つの意識となって、あの人の行き交う地下道の道を歩き続けていた。